松坂大輔 もがき苦しんだまま「引退を決断」 頸椎の手術後は心身ボロボロ 会見も未定

 オリックス戦で力投する松坂=99年5月
 イチロー(手前)との初対決で空振り三振に仕留める=99年5月16日
 今春、リハビリ組でキャンプインし、別メニューでキャッチボールする=2月
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 西武は7日、松坂大輔投手(40)が今季限りで引退すると発表した。引退会見の日時は未定。昨季14年ぶりに古巣へ復帰したが、昨年7月に右手のしびれなどを解消するため頸椎(けいつい)の手術を受けた。その後リハビリを続けてきたが、回復が思わしくなく、23年間の現役生活にピリオドを打つ決断を下した。

 平成の怪物が今季限りでユニホームを脱ぎ、現役生活に終止符を打つ決断を下した。昨季、プロ入りした西武に復帰したが、首の痛みと右手のしびれが強くなり、プロ23年目の今季まで公式戦での登板はなかった。

 登板できずリハビリの日々。2月1日のキャンプインに15メートルほどの距離でキャッチボールを行ったが投球は山なりだった。関係者によると、術後の経過が思わしくなく「気持ちが切れそう」という旨の言葉を漏らすこともあった。ブルペンで投球することもあったが、患部の状態は一進一退を繰り返し「(球威が)中学生の時に戻ったみたい」と自嘲気味に話したという。

 渡辺久信GMは「このような決断に至り、本人も大変悔しい思いをしている。大輔は現在、体調面、精神面でも決して万全とは言えない状況。体調面、精神面が回復した段階で会見という形で、本人から気持ちを話すことができると思う」と談話を出した。

 松坂は横浜高で甲子園大会を春夏連覇して1998年度ドラフト1位で西武に入団。1年目から16勝で新人王に選ばれ3年連続で最多勝を獲得した。

 ポスティングシステムで2007年に米大リーグ、レッドソックスと6年契約。当時は独占交渉権を入札で決める方式で、落札額の約5100万ドルと年俸などを合わせて総額1億ドル(当時のレートで約117億円)を超える巨額契約は話題となった。移籍1年目にワールドシリーズ優勝。15年にソフトバンクで日本球界に復帰し、18年に中日、20年に西武に移籍した。

 通算成績は日本で218試合に登板して114勝65敗1セーブ、防御率3・04。大リーグでは158試合で56勝43敗1セーブ、防御率4・45。五輪やWBCでも日本代表のエースとして活躍した。

 〇松坂 大輔(まつざか・だいすけ)1980年9月13日生まれ、40歳。東京都出身。182センチ、92キロ。右投げ右打ち。投手。横浜時代の98年春夏全国制覇。同年度ドラフト1位で西武入団。99年4月7日・日本ハム戦でプロ初登板初先発初勝利。1年目の99年から3年連続最多勝。07年にポスティングシステムで米大リーグ、レッドソックスと6年契約。当時は独占交渉権の入札方式で、落札額の約5100万ドルと年俸などを合わせ総額1億ドル(当時で約117億円)を超える巨額契約。移籍1年目にワールドシリーズ優勝に貢献。

 13年途中からメッツ。15年にソフトバンクへ移籍しNPB復帰。18年に中日でカムバック賞。タイトルは最優秀防御率2回、最多勝3回、最多奪三振4回、新人王、沢村賞、ベストナイン3回、ゴールデングラブ賞7回。04年アテネ、06・09年WBC日本代表。

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