大島康徳さん「なんて見事な旅立ち方」最期はホスピスで 夫人が記した「あの日のこと」
大腸がんのため6月30日に亡くなった元中日、日本ハムで選手、監督として活躍した野球評論家の大島康徳さん(享年70歳)の公式ブログ「この道」が9日、奈保美夫人によって更新。「旅立った日のこと」というタイトルで大島さんが亡くなった日の様子などについて記した。
奈保美夫人「主人が旅立った日のこと 皆様にきちんとお話できていなかったこと とても申し訳なく いつかお話しなければと、思っておりました。」と書き出した。
大島さんは6月30日に死去。葬儀を経て5日の発表となった。葬儀後の公表となったことについて謝罪し、あらためて感謝の言葉を記したあと、「あの日のこと…」と切り出した。
大島さんは6月末から在宅医療に移行していたはずだったが「実は、主人は病院に入院していました。大学病院ではなく緩和ケア病棟(ホスピス)でした。大学病院を退院し家で数日間を過ごしましたが訪問診療をして頂いた時体調の悪化が確認されお医者様と相談をし緩和ケア病棟にお世話になることを決めました。」と説明。そして亡くなった日のことをつづった。
「その後は安定していたのでこのまま、病院で面会したり夜は泊まり込んだりしながら穏やかな日々を過ごせるのではないかと思っていたのですが入院3日目の朝5時頃『呼吸に変化が出始めました。すぐに来て下さい』と病院から連絡がありました。」
「病室に入ると主人は寝ていました。酸素マスクは着けていましたがしっかり呼吸をして苦しそうな様子もなくまるで夢を見て寝ているかのような表情で静かに寝ていました。だから、私たちも主人の手を握り静かに、穏やかに、笑顔で
ずっと主人に話しかけていました。」
「…二時間半くらい経ったでしょうか そこから段々と呼吸がゆっくりになりそのまま静かに本当に静かに眠るように旅立ちました」
「見送る私たちを最後まで笑顔でいさせてくるるなんて…なんて強くて優しくて なんて見事な旅立ち方なのでしょう。天命を見事に全うするそのとても尊い瞬間を私と息子に身をもって見せてくれた 私たちはそう思っています。」
旅立った瞬間をつづった奈保美夫人。「パパ、ありがとう。私たちはあなたの家族になれて幸せでした。三人で力を合わせてあなたが作ってくれた『この道』の続きをしっかり歩いて行こうと思います。」と亡き夫にメッセージをつづっている。(ブログの引用部分は原文ママ)