日大三島・永田監督 新天地で夏初勝利 春夏18度甲子園、元報徳の名将
「高校野球静岡大会・1回戦、日大三島16-6オイスカ」(10日、愛鷹球場)
高校日本代表の前監督で、昨年4月から日大三島で指揮を執る永田裕治監督(57)が、新天地で夏の公式戦初勝利を挙げた。
報徳学園(兵庫)を率いて甲子園に春夏通算18度出場するなど、百戦錬磨の指揮官の言葉が選手を奮起させた。試合中もベンチから響く声量は健在。同点とされた直後の六回の攻撃前には「練習はこういう試合のためにやってきている」とナインの背中を押すと、打者15人10点の猛攻で一気に試合を決めた。
ベンチ入り20人中14人が下級生の若いチームだが、報徳学園時代からモットーの“全員野球”は変わらない。9日の練習ではベンチ入りメンバーに、ベンチ外の3年生を加えてノック。士気を高めて臨んだ成果が表れた。
昨夏の独自大会では強豪・静岡に善戦しながら0-2で初戦敗退しており、就任2年目でつかんだ夏1勝だ。校歌斉唱時の整列がぎこちなかった教え子を眺めて「勝ったことがないから並び方がわからないんですよ」と笑いつつ、着実に成長する姿を喜んだ。