市和歌山・小園 150キロで圧勝!9球団21人スカウト前に5回1失点8K
「高校野球和歌山大会・2回戦、市和歌山11-1県和歌山」(15日、紀三井寺公園野球場)
今春のセンバツに出場した市和歌山が、雷による約1時間の中断を物ともせず、県和歌山を六回コールドで圧倒して3回戦に駒を進めた。
エースらしい投球をみせた。今秋ドラフト上位候補の最速152キロ右腕・小園健太投手(3年)が、5回を3安打1失点(自責点0)、8奪三振と好投。初回こそ「夏初戦で硬さもあって制球に苦しんだ」と1死一、二塁から連続四球の押し出しで先制点を献上したが、開始直後の2球目で“150キロ”をマークし、球場をどよめかせた。
中断を挟んだ三回以降は「ボールの高さを意識して修正した」と直球に得意のカットボールやツーシームを織り交ぜる投球にシフトチェンジ。「8割くらいの力感でしっかり球速も出ていたのでよかった」と手応えを口にした。
ネット裏には9球団21人のスカウトが集結。ヤクルト・橿渕スカウトグループデスクは「ただ真っすぐが速いだけでなく、精度の高い変化球も彼の魅力。高校生の中でも本当に完成度が高い」と絶賛した。
2回戦で涙をのんだセンバツの借りを返すためにも「自分の全てを使ってチームに勝利を」と意気込んだ小園。負けられない夏が始まった。