「マイナビオールスターゲーム２０２１・第１戦、全パ４－５全セ」（１６日、メットライフドーム）

　全パの先発を任されたオリックス・山本由伸投手が貫禄の２回パーフェクトだ。３回連続３度目の出場。過去２度は筒香（当時・ＤｅＮＡ）、原口（阪神）に一発を浴びたが、初の無失点、敢闘選手賞も手にした。

　「球宴で先発はなかなか経験できないのですごくうれしく思いました。毎年打たれていたので抑えられて良かったです」

　笑顔で振り返った。先頭の坂本の初球は１５１キロ。追い込むと、１４５キロのフォークで遊ゴロ。続く同級生・佐藤輝にはこの日のＭＡＸ１５４キロなどで追い込むと最後は外角１５３キロで空振り三振。あとは４者連続で１５０キロ超の直球で打ち取った。

　「しっかり落ち着いていい力感で投げられたのでいつもより良かったです」

　夢舞台で理想の投球ができた。力感のないフォームからリリースだけに力を入れる。打者が体感以上に手元でボールの勢いを感じる。追い求めてきた投球だ。

　現在、パ・リーグ投手三冠。球界を代表する右腕は東京五輪でもエース格の期待が掛かる。本番を直前に控えた登板でこの投球ができた意味は大きい。

　「これから緊張感のある試合がある。コンディションを整えて頑張りたい」

　球宴を足がかりに金メダルへつなげる。