父はキューバ人 日体大柏のコッシーオ・アダムカツは無念の敗戦
「高校野球千葉大会・5回戦、習志野13-3日体大柏」(17日、柏の葉公園野球場)
習志野が初回から打者12人の猛攻で9点を挙げ、三回四回にも得点を重ね、日体大柏に5回コールドで勝利した。
キューバ人を父に持つ、日体大柏のコッシーオ・アダムカツ捕手(3年)は3打数無安打と快音を残せなかった。試合後、「自分たちは甲子園を目指してやってきたが、届かなくて悔しい。でもやってきたことに後悔はありません」と前を向いていた。
初回から先発の河原崎の制球が定まらず、アダムは何回もマウンドに声をかけに行った。「自分の球に自信を持って」。だが、歯止めはきかず、自身のミスもあり9失点。伊藤監督は「予想外だった」と驚きを隠せなかったが、「みんな最後まで諦めず戦っていた」と賛辞を惜しまなかった。
アダムは大学に進学し、そこからプロを目指すと言う。「いっぱい食べて体重を増やすことから」と現在の74キロから増量を目指す。元西武のアレックス・カブレラに憧れたが、今は現役メジャーリーガーのタティスJr.(パドレス)を目指し奮闘中。「今は中距離打者だが、飛距離を伸ばせるように」。涙なく終えたキャプテンは、既に次のステージを見据えて高校野球と別れを告げた。