ソフトバンク・柳田 ぶっつけ五輪も 稲葉監督、強化試合での起用「慎重に」
東京五輪に出場する野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督(48)は22日、右脇腹の違和感を訴えているソフトバンク・柳田悠岐外野手(32)の“ぶっつけ本番”起用も見据え、強化試合(24日・楽天戦、25日・巨人戦=楽天生命)で不測の事態に備えた用兵を試す考えを明かした。
五輪本番へ向けて、貴重な実戦となる2試合の強化試合。当然、代打や代走などの選手起用も本番を見据えたものになる。そこで指揮官が考えるのは、右脇腹違和感で合宿初日から別メニュー調整を続ける柳田の存在だ。
「(起用は)本番を見据えてというか、ギータ(柳田)次第でね。野手は1人少なくなると12人しかいない。なかなか代打を出して、代走を出してと簡単にはできない」
柳田は21日に室内でティー打撃を再開。稲葉監督は「本人の中でもだいぶいいということだった」と話すが、無理をさせて攻撃の軸を失うわけにはいかない。強化試合出場には「そこに出てもらうのがいいのかどうか。本人と話しながら慎重に決めたい」と、28日のドミニカ共和国戦(福島)に“ぶっつけ”出場の可能性も高い。
何が起きるか分からない国際大会だからこそ、有事の備えが重要だ。野手の人数が少なくなった場合にも「試合終盤は(代打など)やっていかないといけない。いろんなことを想定しながらやっていきたい」と強化試合を有効活用する構えだ。
試合では投手が無走者時には20秒以内に投球する「ピッチクロック」など、五輪本番に即したルールが侍側には適用される。ただ、それ以上に細かい点での意識付けが必要だ。
「例えば投手がロジンを横に置くと、後ろに置けと注意される。何か言われると(気持ちが)差し込まれてしまうので、意識させないといけない」。考え得る限りの備えを進め、チームを五輪モードへ仕上げていく。