若生元監督の実兄・智男氏「兄貴に負けたくない」の思い感じた 幸せな野球人生
2003年夏の甲子園大会で、東北高監督としてダルビッシュ有投手(現パドレス)を擁して準優勝した若生正広元監督が、27日午前6時18分、肝臓がんのため宮城県仙台市内の病院で亡くなった。70歳だった。阪神、広島などで投手として活躍した実兄の若生智男氏(84)=デイリースポーツ評論家=は、7人兄弟の末弟の訃報を悲しんだ。智男氏のコメントは次の通り-。
「7人のうち6人が男でねえ。みんな野球をしてた。でも弟は家で野球の話をまったくしなかった。私はもうプロに入っていたけど、実家で暮らしていた兄貴たちがみんな同じ地区の違う学校だったからかもしれない。
野球に取り組む情熱はすごかった。プロに入った私に対しても「兄貴に負けたくない」と内心思っていたんじゃないかなあと思う。私とたまに会って話すときも、いつも強気な感じだった。子供の頃からワンパクだったからね。
高校で竹田さん(利秋氏=元東北高監督)に出会い、大学では先輩として山中さん(正竹氏=元法大監督)に出会い、いろいろなことを教わったと思う。自分も指導者として、ダルビッシュやいろんな選手と出会って、幸せな野球人生だったんじゃないかなと思う」