市和歌山・小園「最後は甲子園で終わりたかった」 聖地にあと一歩もプロ志望明言
「高校野球和歌山大会・決勝、智弁和歌山4-1市和歌山」(27日、紀三井寺公園野球場)
和歌山大会決勝が行われ、智弁和歌山が宿敵・市和歌山を下し、4大会連続25度目の出場を決めた。市和歌山は今秋ドラフト1位候補の小園健太投手(3年)が8回4失点(自責点2)と力投したが、春夏連続の聖地にあと一歩届かなかった。
エースの夏が終わった。「2年半、甲子園を目指してやってきたのですごく悔しい。でも、自分としては精いっぱいの力が出せたと思う」。小園は目に少しの涙をためながら、敗戦をかみ締めた。
初回から制球に多少の乱れはあったものの、五回までは2安打無失点に抑える好投を続けた。だが、六回に痛恨の適時打で先制を許すと、七回にも4安打で2失点。ここまで圧倒的な投球でチームを救ってきた右腕も、智弁打線を抑え切ることができなかった。
試合後には、中学から6年間バッテリーを組んできた相棒・松川への思いがあふれた。「最後は甲子園で終わりたかった…」。入学時に2人で掲げた日本一の目標。その場所には届かなかったが「一番大きな存在だった。ここまで来られたのは虎生のおかげ」とありったけの感謝を口にした。
右腕の挑戦は終わらない。進路については「次のステージに向かって準備する」とプロ志望を明言した。この日の悔しさを決して無駄にはしない。