侍・平良 完璧火消し!青柳2失点の傷口止めた「次は1イニングいきたい」
「東京五輪・野球・1次リーグ、日本4-3ドミニカ共和国」(28日、福島県営あづま球場)
ピンチで出番が訪れても、西武・平良は驚くほど冷静だった。「無観客なので、何も緊張せず投げることができました」。初めての五輪でも、平常心で腕を振る姿が頼もしい。わずか5球で広がりかけた傷口を食い止めた。
2番手・青柳が2点を失い、なおも2死一、二塁でマウンドに上がった。1番・ボニファシオに対してファウル、空振りと2球で追い込み、主導権を握る。4球目に150キロの直球でファウルを打たせると、続く5球目に低めのチェンジアップで崩し、遊飛に仕留めた。「中継ぎとして、いい仕事ができたかなと思います」とワンポイント起用に応え、相手に行きかけた流れをせき止めた。
本戦前の直前合宿では、山本が調整の中で取り入れている“やり投げトレ”を試みた。自らの技術向上へ、球界トップクラスの仲間から練習法を貪欲に吸収。「次は1イニング全部いきたいなと思います」と平良。今季は開幕から39試合連続無失点の日本記録を樹立。無双を続けてきた男が、大舞台でも相手に牙をむく。