巨人 逆転Vの最大のカギは菅野復活?新助っ人活躍?内田順三氏の視点
プロ野球は東京五輪による中断期間を経て、今日13日にリーグ戦を再開する。セ・リーグは首位阪神を巨人が2差で追い、3位ヤクルトも巨人に0・5差と接近している。巨人がリーグ3連覇を果たすカギとなるものは何か。デイリースポーツ・ウェブ評論家・内田順三氏に聞いた。
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巨人は前半戦、エース菅野や野手陣にも多くけが人を出しながら首位に2ゲーム差で食らいついた。故障者が多かったことを考えると、この中断期間はプラスとなるだろう。
後半戦からは吉川がまず戻り、外国人(ハイネマン)も獲得した。万能型タイプの助っ人を選んだのは、ここからけが人が出ても戦力を落とさない狙いも見える。阪神、ヤクルトと比較し、戦力の厚みでは巨人に分がある。原監督は若手、ベテランをうまく融合させながら、8、9月を戦っていくだろう。
ここからの戦い、最もカギを握るのはリリーフ陣ではないか。今年は延長がなく、7、8、9回の選手起用、攻防がより重要になっている。中川がもう少しで復帰できそうだし、シュートが武器の大竹、左の高木も戻ってくる。大江、高梨、鍵谷、デラロサ、ビエイラとタイプの異なる投手がいるのも巨人の強み。原監督が流れを読みながら一人一殺、一戦必勝の戦い方をしていくだろう。
当然、リリーフにつなぐという意味では先発、特にエース菅野の力は必要不可欠。どこまでの状態で戻ってこられるのか。完投するほど100%の状態ではなくてもいい。前半戦は相手打者が「菅野」を恐れず五分五分で打席に立っていたものを、少しでも打者に圧力をかけられるような状態になっていれば、大きな戦力となる。
阪神はオールスター前、明らかに打線の状態が落ちていた。佐藤輝、サンズやマルテの外国人が変わり身を見せられるか。逆に、得点力のあるヤクルトは投手陣が踏ん張って試合を作っていけるか。優勝争いの重圧がかかる中での勝負強さも必要になる。ベンチの駆け引きも含めて、非常に見どころのある後半戦になりそうだね。