楽天・オコエ 兄奮闘!女子バスケの妹に刺激 687日ぶり1軍スタメン先制V打
「西武0-5楽天」(13日、メットライフドーム)
楽天には俺もいる-。再起に燃えるオコエが約2年ぶりの1軍公式戦出場で魅せた。1打席目でいきなり中前へ先制適時打。8年ぶりのリーグ制覇を目指すチームに新たなピースが加わった。
積極的な姿勢が実を結んだ。二回無死二塁の好機で来た打席。フルカウントまで持ち込むと、最後は外角に逃げるスライダーを鮮やかに中前へ運んだ。塁上でベンチに向かって右拳を突き出し、「今年はトップ(の位置)が取れている。今までとは違ったピッチャーへの対応ができている」と成長を実感する。
この日、オコエに投じられたストライクゾーンへの球は4打席合計で14球。そのうち13球をスイングし、石井監督も「積極的にスイングしていって、追い込まれても食らいついていくっていうアプローチをしてくれていた。引き続きああいうアプローチをしていってほしい」と目を細めた。
昨季は不振で2軍生活。今季は2月に左手を手術した。一部メディアのネガティブな報道も重なり「精神的にキツい期間だった」という4カ月のリハビリを乗り越えて、7月末から1軍合流。そして2019年9月26日・西武戦以来となる1軍の舞台に帰ってきた。
東京五輪では妹・桃仁花(もにか)が女子バスケットボールで銀メダル獲得。閉会式では田中将に「オコエの妹です」とあいさつしていた。そんな妹を「うれしいし、リスペクトもある」と語っていたオコエは「妹とともに頑張る」と決意し結果に結びつけた。勝負の後半戦初戦で幸先の良いスタート。兄の威厳を保つためにも巻き返しを図る。