夏の甲子園 46年ぶり3日連続順延で超過密日程 球数制限の影響生じるチームも

 天候不良により、14日に予定されていた大会第3日の1回戦4試合が順延となった。3日連続の順延は1975年の第57回大会以来46年ぶり。これにより、準決勝と決勝の間の休養日が消滅。すでに準々決勝前もなくなっており、残された休養日は1日だけとなった。この影響で大会後半は過密日程となり「1週間500球以内」という球数制限に影響が生じるチームも出てきそうだ。

 46年ぶりの非常事態で全日程消化が厳しくなってきた。今後も予断の許さない天候状態が続くが、大会本部は本紙の取材に「1日5試合や(7回打ち切りなどの)ルール変更は考えていません」とコメント。しかし31日からはプロ野球が甲子園で開催されることが決まっているため、甲子園球場や阪神電鉄との協議が急がれている。何にせよ、超過密日程は避けられない状況となった。

 そこで懸念されるのは、昨年から導入された「1週間500球以内」という投手の球数制限だ。現時点で、16日の長崎商-熊本工、専大松戸-明豊、阿南光-沖縄尚学、鹿島学園-盛岡大付、17日の大阪桐蔭-東海大菅生、近江-日大東北の計12チームは初戦突破後、2回戦から決勝までの5試合を1週間で戦い抜く必要がある。

 今春センバツ準Vの明豊や大阪桐蔭、近江のように地方大会を投手複数で勝ち上がり、球数制限を視野に入れた継投も問題ないチームもいる。

 だが一方で、エース以外は未知数のチームもある。阿南光は来秋ドラフト候補の180センチ左腕・森山暁生投手(2年)が徳島大会全4試合を1人で完投。高橋徳部長(37)は「森山はまだ2年で将来性もある。ケガ防止のためにもなるべく連投は避けたいと思ってはいるのですが…。他にも3人投げられますが、地方大会では一度も投げてない。(いきなり甲子園というのも)仕方ないですね」と頭を悩ませる。

 15日以降も兵庫県西宮市は雨予報が続く。さらに順延となれば休養日はすでに2日消滅しているため、1日3試合の日を4試合にしたり、決勝戦を28日以降にずらしたりする措置も考慮しなければならない。不安な中で準備し続けている球児のためにも、天気の回復を願うばかりだ。

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