東北学院も出場辞退 選手1人がコロナ陽性「当事者特定で将来に影響を及ぼす可能性」が理由
全国高校野球選手権大会の大会本部は17日、オンラインで会見し、選手一人が新型コロナウイルスに感染したことが判明していた東北学院(宮城)について、2回戦以降の出場を辞退すると発表した。
同校からこの日の夕方、午後6時10分に連絡があり「試合に出場することで当事者が特定される恐れがあり、生徒の将来に影響を及ぼす可能性がある」ことを理由に申し入れがあり、受理した。オンラインで緊急会見を開いた高野連の八田会長は「心中をお察しします。代表校2校が辞退することになり、大変残念です」と語った。
東北学院は11日の愛工大名電戦で勝利後の12日にPCR検査を受けたが、全員陰性。だが、ひとりの選手が13日に発熱。13日夜と14日の朝の2回、PCR検査を行い、ともに陽性反応が出ていた。保健所からは選手3人、大会本部との交渉などを担う朝日新聞の担当記者の計4人が濃厚接触者とされていた。
この日の15時には、大会本部が宮崎商の出場辞退を発表。医療機関の検査によりコロナ陽性が計13人、保健所から濃厚接触者8人と伝えられたことを説明した。新型コロナ感染対策のガイドラインでは「集団感染が疑われるか否かを重要視」しており、緊急対策本部は宮崎商のケースは集団感染と判断していた。
一方、東北学院は個別のケースと判断し、今後のPCR検査の結果を見ながら2回戦の出場が可能かどうか判断する方針だった。だが、同校からの申し入れに大会本部は「学校が慎重に考えたご判断。尊重したいと考えております」とした。
東北学院は21日に松商学園(長野)との2回戦が予定されていた。松商学園の不戦勝、東北学院が不戦敗となる。