巨人は２０日、日本ハムの中田翔内野手（３２）のトレードに合意した。この日、両球団を通じて発表された。

　今季の中田は例年になく絶不調だった。３９試合の出場で打率・１９３、４本塁打、１３打点の成績。不調やけがで２軍降格も味わった。そんな中、４日に行われたＤｅＮＡとのエキシビションマッチ（函館）の試合前にベンチ裏でチームメート１人に暴行。球団から１、２軍の全試合の出場停止処分を科された。

　この事態を受け、栗山監督は「時間はすごくかかる。今すぐ『はい、どうぞ』って、何にもなかったように戻れるという話ではない」とし「このチーム（日本ハム）では難しい」と厳しい見通しを語っていた。

　一方で指揮官は、中田の今後の野球人生を考え、一肌脱いだようだ。監督自らが他球団へ積極的に中田のトレードを働きかけたとみられ、今回の恩情トレードがまとまった。

　なお、日本ハムによれば、野球協約第６０条（１）項を適用し「出場停止選手」としていた処分は、２０日をもって解除したと発表した。