盛岡大付・渡辺 大記録目前「惜しかった」八回2死まで完全試合 2戦連続完封星
「全国高校野球選手権・2回戦、盛岡大付4-0沖縄尚学」(22日、甲子園球場)
大記録目前だった。意識したのは六回。「スコアボードを見て打たれていないなと」。終わってみれば1安打のみ。「惜しかった、というのもありました」。夏史上初の完全試合こそ逃したものの、盛岡大付(岩手)の先発・渡辺翔真投手(3年)が2戦連続の完封星。クレバーな115球だ。
24人目の打者だった。1人の走者も出さず迎えた八回2死から中前打を許した。それでも気落ちせず後続を寸断。「ここまで打たれなかったことが奇跡」。9回無失点で9奪三振。偉業まで届かなかったが、1回戦・鹿島学園戦から18イニング連続の0封ピッチだ。
生まれ変わったようだった。岩手県大会では4試合で14失点。甲子園に来るまで映像を見直し腕の振りなどを修正した。さらに「(甲子園では)緊張より喜びや楽しさが勝っていて」とプラスな思考が好投を呼んでいる。
2年時には、同校では4期ある期末テストですべて学年トップを守ってきたという秀才。冷静沈着な投球で3回戦も「0」を重ねる。