近江の2年生右腕・山田「投げさせて下さい」4点差逆転勝利呼んだ志願の続投

力投する近江・山田(撮影・高部洋祐)
2回、大阪桐蔭・松尾(右から2人目)にソロを浴びる近江・山田(撮影・高部洋祐)
1回、近江・山田は宮下に先制適時打を浴びる(撮影・坂部計介)
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 「全国高校野球選手権・2回戦、近江6-4大阪桐蔭」(23日、甲子園球場)

 近江が4点差を逆転して大阪桐蔭を下し、3回戦進出を果たした。同点として迎えた八回2死満塁、途中出場の3番・山口蓮太朗内野手(3年)が決勝の右翼線2点二塁打を放った。

 近江は8強入りした18年以来3年ぶりの3回戦進出。多賀章仁監督は「大阪桐蔭を相手に素晴らしいゲームをして、大きな自信になったと思います。こんな勝利は後にも先にも初めて。勝ちに不思議の勝ちあり、という言葉をかみしめています」と振り返った。

 先発・山田陽翔投手(2年)が初回、2死満塁から走者一掃の二塁打を浴びて3点を失うと、二回にはソロ本塁打を浴びて計4点を先行された。二回までに4点のリードを許す展開。多賀監督は「一回、二回が一番心配していた流れ。はちゃめちゃなゲームになっちゃうかなと」と大敗も覚悟した序盤の流れだった。

 逆転勝利の流れを呼んだのは山田の立ち直りだった。三回以降1安打無失点に押さえて六回まで0を並べた。「名前に警戒しすぎ、もっと大胆に攻めるべきでした」と反省の言葉。開き直って三回から六回までの4回で6奪三振という見違える投球を披露した。

 「本当は五回ぐらいで『代わるぞ』と言われてましたが、『もう少し投げさせてください』とお願いしました」。志願の続投、強力打線を沈黙させた。

 多賀監督も「山田がどこまで立ち直れるのかというのがありましたが、三回を0点で切って、四回、五回で岩佐にスイッチしようと思ったんですが、山田も『投げさせてくれ』と懇願してきた。しっかり投げ切れたということが結果的に勝ちに繋がったと思います」と2年生右腕の投球を勝因の一つに挙げていた。

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