巨人・菅野の好投に高代氏「大事な時期に大きな戦力が戻ってきた」
「巨人2-0ヤクルト」(1日、京セラドーム大阪)
ヤクルト打線を8回無失点に抑えた菅野の好投で巨人が連勝した。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「菅野の好投に尽きる。直球の球威も戻ってきている」とV争いの上で、大きなアドバンテージになると予測した。
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菅野の好投に尽きるね。同じ失敗は繰り返さないあたりは、さすがという感じ。スライダーの滑り、ストレートの伸びなど、前回登板時よりも1球、1球の内容が非常によかった。
立ち上がりは、それほど自信に満ちた様子でもなかった。ストレートが引っかかり気味だったし、どこか手探りみたいなところがあった。
本人も逆球や甘くなった球に対して再三、顔をしかめていたが、中盤からそのストレートのコントロールがよくなっていった。
持ち味はスライダーで、カットボールもとてもよかったが、そればかりでは怖い。
やはりストレートが大事。この日は150キロ以上出ていたし、球も戻っていた。相当持ち直している。
小林とのコンビもよかったのだろう。菅野のナイスピッチングを引き出したのは、小林のナイスリードでもあったと思う。ベンチも菅野の復活には、小林の力が必要だと判断したのではないかな。
ヤクルト・高橋の投球も見事だった。そのため巨人は丸の2ランによる2点に抑え込まれたが、三回の丸は読み通りの一発を放ったように見えた。
初球、ストレートを空振りした。タイミングが合っていたのに2球目、同じストレートをあっさり見送った。
“アレっ?変化球に変えたかな”と思った矢先、3球目のチェンジアップを狙い澄ましたようにライトへホームラン。
初回の第1打席で、チェンジアップに反応できず、見逃し三振に倒れていた。そこに伏線があったのかな。
老獪さと言うには早いかもしれないが、さすがベテランの味というものを見せつけた感じだったね。
ペナントレース終盤のこの時期に、菅野が戻ってきたというのは原監督にとって、うれしい材料だろう。
巨人は菅野抜きで、ここまで戦ってきたと言ってもいい。ラストスパートの大事なところで大きな戦力が加わった。そんな感じではないかな。