巨人・菅野 131日ぶり3勝目 8回わずか1安打、無失点8奪三振
「巨人2-0ヤクルト」(1日、京セラドーム大阪)
久しぶりの白星の味をかみしめた。試合後、ベンチ前でナインを出迎えた巨人・菅野は、照れくさそうに笑みを浮かべた。8回を1安打8奪三振無失点で、131日ぶりの3勝目。「すごい感慨深い部分はあります」。充実感を漂わせた。
ようやく本来の姿を見せた。直球が走り変化球もさえ、制球力も抜群。六回2死まで無安打に抑え、結局打たれたのは内野安打1本のみ。原監督は「今日だけの内容であるならば、かなり高い点数はあげられる」と評価し、「復活という言葉をまだ使えない状況。次のピッチングが非常に重要」と期待した。
苦しみ抜いた今季。故障や不振で4度の出場選手登録抹消を経験。東京五輪の野球代表も辞退した。「悔しいし、どうにもできない感情」と苦悩の思いを明かした右腕。だが「負けてられないという気持ち」で挑んだ。自身初の4連敗中だったが、そのトンネルからも抜け出しチームを3連勝に導いた。
復活の兆しは見せたが、慢心はない。「ここから大事な戦いしかない。一戦も落とせないという気持ちでチームも戦う。自分も、その覚悟でマウンドに上がる。どんどん取り返していきたい」。エースが完全復活を果たし、リーグ3連覇をグッとたぐり寄せる。