オリックス・山本 両リーグ単独トップ12勝 自身9連勝、初回連続四球も即修正
「ソフトバンク1-2オリックス」(3日、ペイペイドーム)
笑顔が広がる。エースで勝つ安心感。オリックス・山本が七回までは1安打無失点と盤石投球。八回、栗原に同点打を許して対ソフトバンク年間3完封という1991年の工藤公康、チームでは71年の山田久志以来(当時はそれぞれダイエー、南海)の記録は逃したが、直後にジョーンズの決勝タイムリーでしっかりと白星を手にした。
自身9連勝で、両リーグ単独トップの12勝目。チームの2014年以来となる50勝リーグ一番乗りに大きく貢献した。
突出した成績にも「若月さん、伏見さんが配球を考えてくださるから、実力以上のものが出てます」とバッテリーでの勝利を強調する。
それでも、やはり特別な感性があってこそだ。初回、1死から珍しく連続四球。ボールのばらつきに「より早く気付くことができて、二回から改善できた」とわずかに突っ込み気味だったフォームを即座に修正、8回1失点の好投につなげた。
試合後、中嶋監督と会見時間が重なった。指揮官は離れたところから、聞こえるように「エースの風格はだいぶありますから」と声を張って笑いを誘った。苦笑しつつも「勝ち続けること。一歩ずつ優勝に近づいていきたい」と応えたエースが、Vへの加速を予感させた。