「オープン戦、ＳＵＢＡＲＵ１－１日本通運」（２２日、太田市運動公園野球場）

　両チームのクローザーにＮＰＢ５球団スカウト陣の視線が集まった。最速１５２キロ右腕のＳＵＢＡＲＵ・山本龍之介投手＝日大＝と最速１５６キロ右腕の日本通運・柴田大地投手＝日体大＝がそろって九回に登板。ともに無失点に封じ、存在感を示した。

　ＳＵＢＡＲＵ・山本はこの日最速１４７キロだったが、スプリットやカットボールを効果的に織り交ぜ、３者凡退に斬った。春先は先発に挑戦した中、都市対抗野球・北関東２次予選へ向けて救援に再転向。長いイニングを投げた経験により、「いい意味で余裕ができて」とピンチでも冷静に投げられるようになったと自負する。

　一方の日本通運・柴田は１安打を許すなど１死二塁としながら、球場表示で１５４キロをたたき出した剛速球を軸に得点は許さなかった。大学時代に右肘のトミージョン手術を経験し、公式戦登板はゼロ。社会人２年目となって才能を開花させつつあり、ドラフト戦線に急浮上した。

　視察したＤｅＮＡ・河原スカウティングディレクターは「（山本は）大学のときから球速はあった。力を発揮するのは短いイニングかな。（柴田は）速いボールを投げられるのは魅力」と評価した。１０月１１日のドラフト会議まで残り３週間を切る中、社会人候補も最後のアピールが続いていく。