日本ハム・斎藤佑樹 涙のワケは清宮の言葉「最後くらい楽しんでください」

登板前の斎藤佑(左)に声をかける清宮(代表撮影)
 登板後に、涙をこらえながらスタンドに一礼する斎藤佑(代表撮影)
 登板後に、涙をこらえながらスタンドに一礼する斎藤佑(代表撮影)
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 「イースタン、日本ハム-DeNA」(3日、鎌ケ谷スタジアム)

 今季限りでの引退を表明した日本ハム・斎藤佑樹投手が、鎌ケ谷のイースタン最終戦でラスト登板。六回からマウンドへ上がり、DeNA・乙坂に対し、5球目の132キロで空振り三振を奪った。

 登板直前、マウンドに駆け寄ったのは早実の後輩、清宮だった。「楽しんで投げてください」。ともにドラ1で注目され、気持ちが通じ合う間柄。斎藤が投げた5球を、清宮も見守った。

 直球の最速は133キロどまりだったが、故障に苦しみ続けた男は懸命に腕を振った。5球目を投げる前には涙が止まらず、一度プレートを外した。客席からは「頑張れ」の声援。最後の力を振り絞り、外角132キロを投じた。乙坂のバットが空を斬り、打者ひとりで交代となった。

 試合後、斎藤は「泣かないようにと思っていた。幸太郎(清宮)に泣かされた」と苦笑いした。その清宮は「野球は結果に追われるスポーツなので、最後くらい楽しんでほしいと思った」と言葉をかけた理由を明かし、「(斎藤が出場した)甲子園を見て野球を始めるきっかけとなった。僕にとってはいつまでもスター」とその思いを語った。

 登板後は内野手全員がマウンドに集まり、涙の清宮とハグをかわした斎藤。拍手のなか、涙をぬぐいながらベンチへ戻り、ナインの出迎えを受けた。

 斎藤は1軍では17日のオリックス戦(札幌ドーム)で、引退セレモニーを行う。栗山監督は前日2日、「17日に投げさせる」と明言している。

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