「西武２－６日本ハム」（１９日、メットライフドーム）

　西武・松坂大輔投手が引退試合として先発。打者ひとり、横浜高校の後輩でもある日本ハム・近藤健介外野手と対戦し、５球を投げて四球を与えた。

　試合後は大歓声を受けながら球場内を一周。その後、誰もいないマウンドに歩み寄り感謝の儀式。「もう最後だなという思いですね。その思いと、今までありがとうございましたと」。マウンド周辺で涙をこらえきれずにうつむくと、プレートを丁寧に手で振り払いながら別れを告げた。ファンからは万雷の拍手。西武ナイン、そして日本ハム・近藤ら、横浜高校の選手も加わって胴上げされた。

　試合では今できる精いっぱいの投球をみせた。初球は１１８キロで高めに浮くボール球。２球目は１１８キロ外角球でストライクを取った。だが、制球が定まらない。３球目は１１７キロ、４球目は１１６キロで３－１。最後も１１６キロで内角に大きく外れ、近藤もスイングできなかった。

　引退登板を終えた松坂は球団を通じてコメント。「最初、グラウンドに出た瞬間のファンの皆さんの拍手に感動しました。正直、プロのマウンドに立っていい状態ではなかったですが、最後の相手になってくれた、北海道日本ハムファイターズの皆さん、打席に立ってくれた近藤選手、そして今日球場までお越しいただいたファンの皆さん、球場には来れなくてもテレビなどで応援してくれたファンの方々に感謝しています」と語った。