オリックス・宮城「力になれてよかった」V導く奮投!13勝で新人王確実
オリックスが25年ぶり、13度目のリーグ優勝を果たした。27日、2位・ロッテが楽天に敗れ、確定した。25日に全日程を終えていたため、この日は中嶋聡監督(52)以下、ナイン、スタッフらが京セラドーム大阪に集結し、仙台の戦いを見届けた。前日、セ・リーグ優勝を決めたヤクルトと合わせ、両リーグが前年最下位からの下克上Vという史上初の快挙。オリックスは来月10日からのCSファイナルステージに向かい、日本シリーズ進出を狙う。
13勝4敗で新人王は確実。プロ2年目の宮城の活躍なくして優勝はなかった。本人も「本当にうれしい。その中で、チームの力になれてよかったです」と、実感できたシーズンでもあった。
開幕5連勝。球宴にはファン投票で選出された。球団の10代選手としては1954年の梶本隆夫以来、67年ぶりの快挙。笑顔と老練な投球のギャップが人気を呼んだ。
8月13日・ロッテ戦に勝利し、両リーグ10勝一番乗り。しかし8月25日に二十歳の誕生日を迎えて以降、勝てなくなった。9月は未勝利。勝てないことが重くのし掛かり、トレードマークの笑顔も減った。
両親に思わず漏らした。「プレッシャーで押しつぶされそう。チームに迷惑ばかり掛けている」
父・享さんは「お前はルーキーみたいなもんなんだからそんなことは考えずに、向かっていけ!」と励ました。「相当思い詰めていたんだと思います」と息子を思いやった。
10月1日・ソフトバンク戦で41日ぶりの勝利。今季最終登板となった21日の楽天戦でも六回途中1失点で13勝目。最高勝率の条件をクリアした。
「今年は(山本)由伸さんに(タイトルを)全部持っていってもらって、来年一つや二つ取れたらいいなと思います」
いたずらっぽく笑った。笑顔が戻った。