和歌山東 またもや私学食い 森岡ソロで打線起爆!七回コールド勝ちで初の決勝進出
「秋季高校野球近畿大会・準決勝、和歌山東8-1金光大阪」(30日、皇子山球場)
春夏通じて初の甲子園となる来春のセンバツを当確させている公立校・和歌山東が、金光大阪を七回コールドで下し、初の決勝進出を決めた。三回には森岡颯太内野手(2年)が特大ソロを放つなど13安打8得点の猛打で圧倒。強豪を次々と撃破してきた勢いのままに、近畿王者を懸けて決勝では強豪・大阪桐蔭に立ち向かう。
この勢いは止まらない。和歌山大会決勝で今夏全国Vの智弁和歌山を、今大会準々決勝でも今夏全国4強の京都国際を倒すなど、強豪私学をなぎ倒してきた和歌山東。この日の準決勝でも、春夏通算3度の甲子園出場の金光大阪を先発全員安打の猛打で撃破。またもや大物食いを果たし、ついに近畿の頂点に王手をかけた。
打線のスイッチを入れたのは、ど根性男・森岡だ。1点リードの三回1死。「張り球をスイングしていこう」とカウント0-3から直球に狙いを定めた。振り切った打球は、大きな放物線を描いて右翼席に着弾。米原寿秀監督(46)も「森岡の一本が大きかった」と称える一発だった。
近畿大会前、森岡は右足甲の神経を負傷。「崩されたスイングをした時とかは痛みます」と完治しない中、試合に出続けている。それでも「試合では気にしていられないので」ときっぱり。現チームのスローガンは「魂」。満身創痍(そうい)の森岡だが、まさに「魂」の野球を体現している。
今秋の快進撃を、米原監督は「(チームの強みは)強いて言うなら魂の野球をしているところ」と話す。決勝の相手は春夏通算8度の甲子園優勝を誇る大阪桐蔭だが、森岡は「魂を向けて、かみついていく。襲いかかる」と気合十分。“ラスボス”も倒し、初の頂点に立つ。