大阪桐蔭 和歌山東ねじ伏せ近畿王者 2年生3投手が1失点リレー
「秋季高校野球近畿大会・決勝、大阪桐蔭10-1和歌山東」(31日、皇子山球場)
大阪桐蔭が和歌山東を投打で圧倒して2017年以来、4年ぶり4度目の近畿王者となり、11月20日から行われる明治神宮大会への出場を決めた。約1年ぶりの先発となった186センチ左腕・川井泰志投手(2年)が5回1失点7奪三振と好投するなど、2年生3投手による継投リレーで封じ込めた。明治神宮大会では、初戦で北信越王者の敦賀気比と対戦する。
2年生トリオの意地のリレーで、勢いに乗る和歌山東に力の差を見せつけた。
昨秋の近畿大会以来、公式戦約1年ぶりの先発マウンドに上がった川井が躍動した。内外にテンポ良く投げ込み、相手打線を翻弄(ほんろう)。「スピードで押すタイプではないので、変化とのコンビネーションで直球を速く見せる」と緩急をつけて毎回の7三振を奪った。
今春のセンバツ前には左肘の靱帯(じんたい)を負傷。今夏の大阪大会では痛みを押してベンチ入りしたものの、甲子園ではメンバー外となった。それでも「リハビリや走り込み、しっかりトレーニングをしていた」と闘志は絶やさず。故障と根気よく向き合い、今秋に復帰を果たした。
六回からは2年生右腕の別所孝亮投手、川原嗣貴投手がともに2回を投げ、2年生投手陣で決勝戦を完遂した。今大会は1年生左腕・前田悠伍投手が3試合で計17回1失点の活躍を見せる中、2年生投手陣の出番は減少。川井は「負けずとやっていかなくては」と発奮し、先輩の意地で優勝をたぐり寄せた。
圧倒的な力で近畿を制し、次に見据えるの一度も成し遂げたことがない神宮での優勝だ。「全国の強豪と戦える。全力で頑張りたい」と西谷浩一監督(52)。西の横綱が秋の日本一をつかみに行く。