新庄監督、自らグラウンド整備する理由は?「普通のことです」原点は島野育夫さんの思い
日本ハムの新庄剛志監督(ビッグボス)が8日、沖縄・国頭村での秋季キャンプを視察した。守備練習後には、自らグラウンドを整備する姿があった。
走塁練習、遠投、バント練習などを、自らスマホで撮影したり、機材の設定を行うなど積極的に関わりながら視察した新庄監督。守備練習の後には、グラウンド整備用のトンボを手にして丁寧に土をならした。
「あれは守備を終わって次の種目にいくまでに早く休憩させたいから。そしたら、次のプレーがまた集中力を持ってできる。コーチにも言ったんですけど、選手がノックを受けた後は、選手にはグラウンド整備をさせないでくれと。僕たちがやればいい。僕たちが心を込めてイレギュラーしないようにしてあげるためにやっただけであって。もう普通のことです」と意図を明かした。
監督自らグラウンド整備をする。そのきっかけは阪神時代の経験にあった。「これはね、タイガースに島野育夫コーチという人がいた。このコーチは選手にグラウンド整備をさせなかった。グラウンドキーパーの方たちにさせるんでもなくて、選手が来る前に俺たちがやるんだ、と。だから僕はグラウンド整備をほとんどやったことがない。その姿で、島野さんが言うことは間違いないという風に変わっていった。そんな思いでやった」と振り返った。
島野育夫氏は阪神と中日でコーチを歴任。星野仙一監督の名参謀として両チームで優勝を経験した。07年に63歳で他界している。