巨人 松原に必要な「脇役」の意識 ヤクルト2選手の打席にヒント 内田順三氏の視点

 巨人はCSファイナルSでヤクルトに敗れ、今季が終了。3試合でわずか2得点と得点力不足を露呈した。切り込み隊長として期待された松原は3戦で11打数無安打。19年まで巨人コーチを務めた内田順三氏(デイリースポーツウェブ評論家)は、レギュラーとしてもう一段上がるための課題に言及した。

  ◇  ◇

 ヤクルトとの3試合はシーズン終盤と同じく、打線が機能しなかったね。岡本の離脱は確かに痛かったが、いなかった選手のことを言っても仕方ない。1、2番、特に松原はブレーキになってしまった。

 これまでも再三、言っていることだが、松原は脇役。もっと足を生かし、状況に応じた打撃をしなければいけない。小技や相手の嫌がる打撃、強振するだけではなく時には軽打もするようになれば、レギュラーとしてもう一段上にいける。

 1、2戦で打てず、第3戦は8番で出場した。四回は無死一、三塁の場面で打席に入ったが、状態を考えたら代打を送られても不思議ではなかった。それでも原監督が松原をそのまま送ったのは、信用が信頼に変わってきていることの証。ただ、結果は三振。三振だけはいけない場面で、期待に応えることができなかった。吉川にも同じことが言えるが、来季以降の課題が改めてよく分かったんじゃないかな。

 そのヒントは相手のヤクルトにもあったように思う。第3戦の七回、2死満塁で初球を打った青木。巨人バッテリーが死球を恐れていた心理を見透かしたように逆方向への意識を高め、見事に一球で仕留めた。素晴らしい集中力だった。

 第2戦の川端もそう。六回、2死満塁で代打で登場し、菅野から押し出し四球を選んだ。冷静にボール球をセレクトしながら、際どい球はカットして粘り勝ち。あの1点で試合の流れが決まった。

 今年は梶谷が離脱したこともあって、松原にはチャンスが回ってきた。ただ、来季はまたどうなるか分からない。打席で冷静に状況を整理して、頭脳を使った打撃をしていけるかどうか。引退した亀井のようになるには、この部分を勉強していかないといけない。

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