「新湊旋風」桧物監督が新湊・高岡向陵でマスターズ甲子園指揮
「マスターズ甲子園、新湊・高岡向陵7-5広陵」(4日、甲子園球場)
1986年のセンバツで4強入りした「新湊旋風」の立役者である桧物政義監督(69)が、新湊・高岡向陵の監督として聖地に帰ってきた。
試合は打ち合いを制して新湊・高岡向陵が勝利。「一、二回の広陵の打撃を見るととても勝てるとは思わなかったですけど、よく打ちましたね」とほおを緩めた。
35年ぶりの聖地。かつては闘将として戦った舞台だが、「高校生を連れてきた時よりは、比べものにならないくらいリラックスして楽しめました」と笑顔で戦った。
「甲子園を目指して指導してきたわけですから、やっぱり『聖地』なんですよ。人生そのものが、甲子園の絡んだ指導生活だった」と振り返る30年の監督人生。今夏まで高岡向陵で指揮を執ったが、「30回目の夏で終わろうと」と区切りを付け、現在はガソリンスタンドでアルバイトをしているという。
35年前の「新湊旋風」を、「応援で勝ったようなものでしたね。選手とスタンドが一体でした」と思い出しながら、甲子園のスタンドを眺めた指揮官。今チームの50人中19人が教え子であり、「(大会に出られたのは)教え子のおかげですよね」と感謝を示していた。