今年のプロ野球の発展に貢献した監督、選手に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が７日、都内で開かれ、２年連続最下位のチームを２０年ぶり日本一へと導いたヤクルト・高津臣吾監督（５３）が初受賞となった。

　ヤクルトでの同賞受賞は７８年・広岡達朗氏、９３年・野村克也氏、９７年・古田敦也氏、０１年・若松勉氏に続き、５人目。高津監督は「僕がいただいたが、チームのみんなが導いてくれた。感謝している」と喜びを表した。

　選考委員で議長を務めた王貞治氏は「今年の日本シリーズは大変に中身が濃い、盛り上がったシリーズだった。勝負の世界だから、勝つことが一番大きな条件。やはり日本一になった高津監督でと話はまとまった」と、全会一致の選出となった経緯を説明した。

　高津監督は現役時代にヤクルトで同僚だった日本代表・稲葉前監督の特別賞受賞にも「縁を感じる」とし、「野村監督の下で一緒にやったわれわれが、プロ野球の発展にこれからも貢献していきたいという思いは強い」とした。