「１２球団合同トライアウト」（８日、メットライフドーム）

　日本ハム・新庄剛志監督（ビッグボス）が視察に訪れた。

　過去に楽天・野村監督や中日・落合監督の例はあるが、近年では監督自ら視察するのは異例。真っ白なロングダウン、サングラスをかけ球場入りすると、資料に目を通し、並んで座った稲葉ＧＭとともに熱心に選手のプレーに視線を送った。

　午前の部を見た後に取材に応じ、「全員欲しいですね。（自身が）プロ野球選手になりたくて受けて、気持ちがすごく分かる。少しでもいいところを見ていた」と振り返り、気になった選手については「台湾でやっていた高野君（前阪神）のカットボールが目に付いた。オリックスの金田君、野手では（楽天の）中村君、ジャイアンツの山下君もファームの首位打者を取っていて面白い。肩のほうが気になったので、もしうちが取るならＤＨとかでも面白い」とした。

　シート打撃形式で行われるトライアウト。この日、高野は打者３人に被安打１。金田は最速１４７キロを計測した。中村は午後の部も含めて３安打。山下は午前の部はノーヒットだった。一方で、新庄監督は「全然、違う子を取るかもしれない」とも付け加えた。

　昨季は４８歳での現役続行を目指し、選手としてプレー。この日はスタンドで存在感をみせ「去年受けて、僕監督ですから。ひとりでも取りたいとは思いますが球団の方針もあるので。この選手が良かったというのは報告はします。一年目のペーペーで力ないので」と、笑顔で語った。