“平成の怪物”引退、生え抜き初の2000安打 デイリーが選ぶ西武10大ニュース
デイリースポーツが選ぶ西武の10大ニュース。今季は42年ぶりの最下位に沈んだが、レジェンドの引退、生え抜きの金字塔など、数々の名場面があった2021年を振り返る。
【1】松坂引退
“平成の怪物”が23年間の現役生活に終止符を打った。松坂は横浜高で甲子園春夏連覇を達成し、1998年ドラフト1位で西武に入団。新人から3年連続最多勝など8年間で108勝を挙げて、メジャーへ移籍した。
米大リーグでも1年目の2007年に15勝を挙げ、ワールドシリーズ制覇。メジャー通算56勝を挙げた。
国際大会でも勝負強く、WBCでは06年の第1回大会からの2連覇に貢献。2大会連続MVPに輝いた。
しかし、晩年は故障に苦しみ、16年にソフトバンクへ移籍して日本球界に復帰した後は、本来の投球を見せられなかった。日米通算170勝。大台の200勝には届かず、ユニホームを脱いだ。12月の引退セレモニーではイチロー氏が駆けつけ、涙した。
【2】栗山が球団生え抜き初の通算2000安打
栗山が9月4日・楽天戦(楽天生命)の九回に左前打を放ち、史上54人目の快挙を達成した。01年度ドラフト4巡目で指名を受け、西武一筋20年目のベテラン。多くの主力がチームを去ってきたが、同じ高卒同期入団の中村とともに所沢に骨をうずめ、球団史に名を刻んだ。
【3】平良が日本記録の39試合連続無失点
高卒4年目の平良が全国の注目を集めた。6月10日・DeNA戦(メット)で開幕から31試合連続無失点としてセ、パ両リーグ最長の16年の中日・田島に並んだ。7月1日・ソフトバンク戦(ペイペイ)では06年に阪神・藤川が樹立したプロ野球記録を更新する39試合連続無失点を達成した。
【4】42年ぶり最下位
チームはシーズン序盤から振るわず、優勝争いから脱落した。埼玉県所沢市に本拠地を移転した1年目の1979年以来、42年ぶりの最下位。辻監督が就任5年目で初のBクラスとなった。
【5】水上がパ・リーグ記録のデビューから17試合連続無失点
無名の右腕が快投を見せた。水上は四国学院大から2020年育成ドラフト5位で入団し、5月に支配下登録された。8月22日・オリックス戦(京セラ)で14試合連続無失点とし、19年のソフトバンク・甲斐野が持つパ新人記録を更新。9月5日の楽天戦(楽天生命)で失点するまで記録を伸ばした。
【6】ドラフト会議で4球団競合で隅田を獲得
大学生ナンバー1左腕・隅田(西日本工大)の獲得を狙った西武、巨人、ヤクルト、広島の4球団が1位入札。事前に1位を公表していた西武が、最速150キロの剛腕の交渉権を獲得した。
【7】中村が満塁本塁打の日本記録を更新
中村が8月22日・オリックス戦(京セラ)で初回無死満塁で、先制の10号グランドスラム。自身の持つプロ野球記録を更新する通算22本目の満塁本塁打となった。この一発で、自身2年ぶり13度目のシーズン2桁本塁打にも到達した。
【8】源田が初の盗塁王
不動の遊撃手・源田が5年目は序盤に苦しんだ。5月に負傷離脱し、新型コロナウイルスにも感染。119試合の出場にとどまったが、24盗塁で初の栄誉をつかんだ。遊撃部門で4年連続のゴールデングラブ賞も獲得。
【9】高橋が初の開幕投手
3月26日・オリックス戦(メット)で大役を担い、7回1/3を3失点で勝ち投手となった。シーズンでは2年ぶり2桁となる11勝を挙げ、オフには選手会長に就任した。
【10】松井1軍ヘッドコーチ誕生
最下位からの巻き返しへ、首脳陣がテコ入れされた。松井2軍監督を1軍ヘッドコーチへ引き上げるなど、10人を配置転換。今季までソフトバンクで1軍打撃コーチを務めた平石氏を1軍打撃コーチとして招聘(しょうへい)。また、内海が選手兼任投手コーチとなった。