巨人・中田翔が生き残る条件は?高代延博氏「外野も選択肢のひとつ」
巨人・中田翔内野手(32)はどうなる?デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「外野起用のプランが出てくるかもしれない」と予測したうえで、「最後はウィーラーとの勝負になる可能性が高い」と語った。
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契約更改ではかなりのダウン提示だったようだね。しかし、来年も巨人のユニホームを着ることができるという喜びをかみしめて、全力で野球に打ち込むしかないだろう。
状況的には相当追い込まれている。それは中田自身がよく分かっていると思う。
巨人へ移籍後の印象は極めて悪い。短期間ではあったが、打てない姿が原監督の目に焼きついているはず。恐らく日本ハム時代のイメージは薄らいでいるに違いない。
その一方で、ウィーラーの活躍は印象深く残っているはず。春先から4割を上回る打撃でチームに貢献したからね。救世主的存在だったし、その実績と実力を原監督は認めている。
この大きな負のイメージを中田はどうやって覆すのか。
中田vsウィーラーの構図を私が持ち出す理由は最終的に、この2人がライバル関係になると予想しているからだ。
中田のポジションは一塁。まずは中島らとのスタメン争いに勝たなければならないが、たとえ勝ったとしても、それで奪い取ったとまでは言えない。
外野に目を転じると、丸のほかに松原や故障からの復帰を目指す梶谷、ウィーラー、新外国人選手らでポジションを争うことになる。仮にそこからウィーラーがはじき出されたら一塁へ回るのは明白だ。
私の個人的な推測ではあるが、春季キャンプでは中田の外野が試されるのではないか。そんな気がしている。
彼は日本ハムで外野の経験がある。肩が強く打球勘もいい。少なくともウィーラーよりセンスはある。
シーズン中の移籍だったため、そのあたり巨人では未知数だが、今度はキャンプから練習に入れるので取り組むための時間はある。
仮に外野起用のプランがあったとしたら、そこでもウィーラーとの“勝負”は避けられないけどね。
ただ、外野守備にモロさのあるウィーラーを一塁へ回し、中田を外野へもっていくのもアリだと思う。
今の中田には“ハイ、どうぞ”と与えてもらえるポジションはない。自らつかみにいかないと。キャンプから“これならいける”という姿をしっかり見せないと、首脳陣は使わないだろう。
このオフをどう過ごすか。安易な気持ちなら今年の二の舞になる。移籍後は“チームへの遠慮があった”みたいな発言を耳にしたが、そんなことを言っている場合ではない。闘志を前面に出して生き残りを図ることだ。