「私も働く」妻の提案に「きついと思う。金銭的に」野球選手の葛藤追う「戦力外通告」
ソフトバンクで現役を引退しスコアラー就任が発表された川原弘之さん(30)が、決断をするまでの葛藤を追ったTBS系「プロ野球戦力外通告2021」が28日、放送された。
川原さんは、福岡大大濠高から09年のドラフト2位で入団した左腕投手。2012年には158キロをマークするなど、貴重な左腕として期待されていた。しかし、15年開幕前に左肩、シーズン後に左肘を手術。育成契約を経て、19年に支配下契約に復帰。20年は22試合に登板し4ホールド、防御率2・00をマークしたが、今季は3試合の登板にとどまり、戦力外通告を受けていた。
番組の密着を受けていた時期には結婚披露宴が予定されていた。妻の咲希さんが「中止しなくていいのかな」と夫の心境を思いやる様子も伝えられた。
ソフトバンクの球団職員の打診も受けていたことから、川原さんは引退も選択肢に入れていた。そんな中、咲希さんは「お金の面は全然」、「私も働くよ、どこかで野球ができればなと」と、独立リーグも含めて現役を続ける道を提案もしていた。川原さんは「正直きついと思う。金銭的に」と現実的なことも含めて、答えていた。
川原さんは結論として、球団職員の道を選択。電話連絡する様子を見守った咲希さんは「12年間続けられたっていうのはすごいことよ」など、語りかけていた。