女子プロ野球リーグが無期限休止「役目は終わった」 11年の活動で幕【発表全文】
日本女子プロ野球機構は30日、12月末をもって女子プロ野球を無期限休止すると公式サイトで発表した。同機構は「重要なお知らせ」として発表。全文は以下の通り。
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「11年間に渡り、女子プロ野球を応援してくださった皆様へ
2021年12月をもって女子プロ野球リーグを無期限休止することとなりました。
無類の野球好きだった角谷建耀知が、少子化に加え、サッカーなど他のスポーツに流れていく環境を危惧して『お母さんとキャッチボール』というコンセプトで、2009年に女子プロ野球を創設しました。
『野球をやっていた女の子が、将来お母さんになり、その子供が男子であっても女子であっても野球をやってくれる』と思い、そのためには頂点(プロ)が必要と考えました。
プロリーグの重要な点として、土台になるのは女子の野球人口を増やすことでした。選手たちは年間に数百回の野球教室を開催し、スタッフたちは女子の硬式野球部を増やすために全国を回りました。選手の多くは、引退後に学校やクラブチームの指導者になり、その道を拡げることに尽力しました。
2021年8月には長年の夢だった『女の子だって甲子園』が実現しました。
近年ではNPBにも女子チームが結成され、日本全国に小学生~社会人まで数多くの女子野球人口が増えました。
これで、私たちの役目は終わったと思います。これからは、角谷以上の野球好きの皆さんにバトンをお渡しして、私たちは応援する側に回りたいと思います。
11年間、女子プロ野球リーグを開催するにあたりご協力していただいた野球場の皆様、自治体の皆様、少年少女など野球連盟の皆様、そしてファンの皆様、本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げます。
2021年12月吉日
一般社団法人 日本プロ野球機構」