オリックス・宮内オーナー まったく変わらない 野球少年の笑顔
オリックスの宮内義彦オーナー(86)が21日、大阪市内で会見し、今シーズン限りでオーナー職を退くことを発表した。後任にはオリックスグループ代表の井上亮(まこと)グループCEO(69)が就任する予定。会見では阪神との日本シリーズを熱望し、選手に日本一の胴上げをしてもらうよう熱望した。
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6年ぶりに宮内オーナーを取材した。若々しい笑顔と野球への情熱はまったく変わっていない。記者がオリックス担当だったのは14、15年。14年は2厘差で優勝を逃し2位、15年は5位。成績がいい時は祝福コメントを求め、振るわぬ時は監督の去就について、球場で宮内氏の言葉をもらいに追いかけた。
首位争いを演じた14年は特に、勝てば「好ゲーム!」と絶賛。負ければ「負け試合は面白くないな」と素直に悔しがった。負けても、試合のことを聞かれれば一瞬うれしそうな表情を浮かべる。それが「宮内オーナー」という人物だった。
かつて宮古島で行われていたオリックス春季キャンプでは、宮内氏が左利き用のグラブで球団関係者とキャッチボールする姿が風物詩だった。その姿はまさに野球少年。この日見せた笑顔と同じだ。(デイリースポーツ・14、15年オリックス担当・中野裕美子)