巨人・ポランコ、阪神・ケラーら新外国人の来日が困難 首脳陣はどう考えるべきか 岡氏が解説
新型コロナウイルス・オミクロン株の拡大による入国制限により、新外国人選手の来日が困難な状況となっている。2月のキャンプ参加は絶望的な状況で、NPBは開幕には間に合うよう関係各所へ働きかけを進めていく方針。広島、阪神、オリックスなどで長きにわたってコーチを務めてきたデイリースポーツ評論家・岡義朗氏は、来日できない新助っ人に対して首脳陣が考えるべきこととして「あまり期待をかけすぎないこと」と語った。
「外国人に関してはキャンプ前に首脳陣も映像を見る。ただヒット集とか、ホームラン集とかいいシーンばかりなんだよね。首脳陣としては悪い部分を見たい。キャンプで最悪な状態になったところでここをこう直せば、大丈夫というものが見れれば、シーズンもいけるかもという感じになるからね」
首脳陣に生じる悩みを語った上で、新外国人が日本で活躍するために最も大切だとした部分が「適応力」。いかにメジャーで実績を残した選手でも、異国で活躍するためには日本の投手の特性、ストライクゾーン、生活環境の違いに適応することが求められる。キャンプやオープン戦は新助っ人たちにとって重要な試金石。そこを経験できないまま開幕を迎えることで「こんなはずでは…」という悪循環にはまり、焦りが生じて自分を見失う危険性がある。
だからこそ「4番とか、中軸を打てるとか、あまり大きな期待をかけない方がいいと思う。むしろ来年(2023年)に向けて、どういう姿を見せてくれるかくらいの気持ちで見てあげたらいいんじゃないかな。昨年のDeNAもそうだったけど、外国人にかかる比重が大きいと、どうしても期待してしまう。だから期待をかけすぎないように」と語った岡氏。昨年のヤクルトはサンタナ、オスナが開幕後の来日だったが、焦らせなかったことで最終的にうまくチームにフィットしていったイメージだ。
阪神・ロハスも昨年、来日が遅れたことにより「焦りがあった」と明かしていた。「ロハスは特にスイングに悪いところもないし、今年は打つんじゃないかと思っている。去年、いろいろ経験しただろうしね。今年、どういう数字を残してくれるか、楽しみだよね」と語った岡氏。ペナントの行方を大きく占う外国人選手の起用法。今季もどう首脳陣がかじ取りしていくかが、ポイントの一つになりそうだ。