ヤクルト・奥川、2桁星&規定到達で侍入りだ 村上から刺激 WBC出場熱望
ヤクルトの奥川恭伸投手(20)が23日、都内でアドバイザリー契約を結ぶ「コラントッテ社」のトークイベントに出席し、来年に予定されている第5回WBC出場を熱望した。侍ジャパン選出へ向けて、掲げた目標は「2桁勝利」と「規定投球回到達」。2年連続の1軍キャンプが内定し、古田臨時コーチからの助言をヒントに、さらなる成長を目指す。
緊張も少しずつほぐれてきたトークショーの中盤、奥川はある思いを明かした。「(東京五輪での)チャンピオンリングを見ていいなって。日本代表の舞台を、一度は経験してみたいと思いました」。ぼんやりと描いていた日の丸への思いが、言葉となった。
幼い頃に刻まれた記憶がある。2009年の第2回WBC決勝・韓国戦。イチローの決勝打に、守護神・ダルビッシュの三振。強烈な印象と憧れが脳裏に焼き付いているという。昨夏の東京五輪後には、同僚の村上から「経験することによって、すごく大きなものになる」と聞き、「そこにいけたらうれしい」と思いは強くなった。
星陵時代には2、3年時に高校日本代表に選出された。19年のU18W杯では唯一の登板となった2次L・カナダ戦で7回1失点、毎回の18奪三振。「1試合しか投げなかったけど、そこで力を出せたことが自信にもなったし、日本代表クラスの選手からいろいろ学んだし、刺激を受けました」。経験値や得た戦友の存在は、成長の糧にもなっている。
ただ熱い思いを抱くのと同時に、「まだ目指せる数字を出していない」と表情も引き締めた。選出に絶対条件となるのは今季の成績。ともに自身初の「2桁勝利」、「規定投球回到達」を目標に掲げた。今年の頑張り次第だと思うので、頑張りたい」と意気込んだ。
2年連続の1軍キャンプでは古田臨時コーチからの助言でさらに弾みをつける。「2022年ももう一度優勝して、喜びを分かち合いたい」。大きな目標を胸に、エースへの階段を駆け上がる。