高知 森木先輩の夢かなえた 打撃投手で何度も対戦 恩返しの強打爆発だ
「選抜高校野球・選考委員会」(28日、大阪市内)
第94回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園球場)の出場32校を決める選考委員会が28日、リモートで開催された。
昨秋の四国大会を制し、4年ぶり19度目の出場が決まった高知。ナインは前チームのエースで阪神にドラフト1位指名された森木大智投手(18)への“恩返し”を誓った。
学校から約4キロ離れた専用グラウンドで吉報を知らされたナインは一層表情を引き締めた。秋にエース兼4番を務めた高橋友投手(2年)は「先輩たちの分も自分たちが絶対に勝つ」と、力強く言い切った。
新チーム発足からほぼ毎日、森木ら3年生と練習をともにした。特に森木とは打撃投手や紅白戦で何度も対戦。浜口佳久監督(46)が「持ち味」と話す打撃力を磨いてきた。高橋は「森木さんとやっておけば、他の投手に対し自信が持てる」と胸を張り、浜口監督も「森木の甲子園に行きたかった気持ちを、その球を打つことで、選手たちが受け止めたかな」と、対戦の効果を説明した。
“高知の怪物”として注目されながらも、3年間、甲子園と縁のなかった森木らの思いを引き継ぎ、大舞台で暴れるのは自分たちの役目だ。主将の谷崎陽外野手(2年)は「いろいろ教えてもらって感謝しかない。3年生にはありがとうと伝えたい」と話す。チーム全員で決めた目標は「まず1勝」。足元を見据えつつ、さらなる高みを目指す。