日本ハム・新庄Bボス、仮想・藤浪でパの剛腕撃ちだ 「リアル野球BAN」打撃練習
「日本ハム春季キャンプ」(2日、名護)
“バーチャル晋太郎”でパ・リーグの剛球投手対策だ!日本ハムは2日、新庄剛志ビッグボス(50)の希望で、実在投手の投球フォーム映像が出るピッチングマシン「ユーティリティーエース」を打撃練習に導入した。ビッグボスは映像の一つに阪神・藤浪晋太郎投手(27)を選択。パの剛球投手対策として『藤浪撃ち』で打撃強化を図る考えだ。
午前中のフリー打撃。突如として、マウンドに最新鋭の投球マシンが設置された。次の瞬間、映像に現れたのは猛虎の162キロ右腕、藤浪の姿だった。
これは、テレビ朝日系の正月特番「スポーツ王は俺だ!!」の人気コーナー「リアル野球BAN」で使用されたマシン。そして先頭打者は、くしくもビッグボスの“バラエティー禁止令”で、今年は出演できなかった杉谷だ。
だが杉谷は初球を空振りすると、第1打席はフェアゾーンへ飛んだのがわずか1球。杉谷、松本剛ら打者4人が計10打席で安打性は10本。藤浪が投じた93球にきりきり舞いする結果となった。
メーカーである株式会社「キンキクレスコ」の真弓和博さんは「今回、新庄監督のご依頼で導入させていただいた」と説明。投球映像は他にも、ソフトバンク・モイネロ、阪神での現役時代に巨人とのオープン戦に登板した新庄ビッグボスが搭載されているという。
当初、ビッグボスは荒れ球ながら、メジャー通算4875奪三振を記録したランディ・ジョンソン、鋭いカットボールを武器にサイ・ヤング賞3回獲得のペドロ・マルティネスを希望したが、かなわず。代わって選ばれたのが藤浪だった。
ビッグボスは「俺の映像はボケ(笑)」とした上で、藤浪を選択した理由を「(荒れ球で)いろんなところにいく投手。藤浪くんを打てたら誰でも怖くない」と説明した。
オリックス・山本をはじめ、パ・リーグにはパワーピッチャーが多い。杉谷も「速い真っすぐの投手を、チームが打てていないのも分かっていた。ものすごく速かったが、これから対応できれば」と練習の意図を理解した様子。雨の影響でビッグボスらの“登板”は後日となった。それでも、あの手この手の“新庄流”が、選手に意識改革をもたらしている。