開幕投手はチームのテンションを高められる存在 高代氏「巨人は菅野しかいない」
巨人・原辰徳監督(63)が今年の開幕投手に関して“白紙”を強調。同時に桑田真澄投手チーフコーチへ一任することを公表しているが、デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「優勝へ向けてチームのテンションを高められるのは菅野」と語り、5年連続かつ球団史上最多となる8回目の開幕投手に太鼓判を押す。
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昨シーズンはコンディション不良などで4度も出場選手登録を抹消され、6勝7敗の成績に終わった菅野だが、さすがに開幕投手の座をほかの投手に譲ることはないだろう。
キャンプメニューさえ順調に消化できれば、落ち着くところに落ち着くと見ている。彼ならプライドにかけても開幕に合わせてくるはずだ。
今年は例年になく、キャンプ初日からブルペンに入って変化球も投げるなど、意気込みを感じる。オフのトレーニングで、しっかりとした手応えをつかんでいるのだろう。
少し気になるのは、開幕投手は現在白紙状態で、その決定も桑田コーチに一任、2月下旬ぐらいに本人に伝えるとのこと。毎年、原監督自ら早い段階で本人通達していることを思えば“何かあるのかな”と思わなくもないが、よほどのアクシデントでもない限り、菅野でしょう。
昨年のチームの勝ち頭は11勝(9敗)の高橋だが、後半に息切れして規定投球回に達していないし、9勝(8敗)した戸郷も後半は同じように勝てなかった。先発ローテには欠かせないが、まだまだ力量不足ではないか。
開幕は“よーいドン”で新しいシーズンのスタートを切る日。そこで投げる投手は最も信頼されている存在であるのが望ましい。菅野なら“さあ行くぞ”とチーム全体のテンションが上がる。ましてや巨人は昨年、優勝を逃しているのだから、開幕はかなり意識しているはずだ。
巨人は団結力に優れたチーム。野手は坂本や丸が中心になり、若いが岡本も存在感がある。中日との開幕戦でスタートダッシュをかけるには、やはりエースを張り続ける菅野の投入で、この団結力をさらに高めるのが最善だろう。
開幕カードである中日の打線は、ビシエドがすべてと言ってもいい。これまで巨人の投手陣が彼に対して、弱点である内角を攻めきれず、外へ逃げたがゆえに、右中間へ手痛い一撃を食らうことがたびたびあった。そのビシエド封じのお手本を菅野の右腕に託すのではないか。
この話題はまだ早いかもしれないが、開幕投手は菅野を置いてほかにいないと思うね。