野村さん見てますか 日本ハム“新庄式”披露 ガラポン打線!初回3者連続セーフティー
「練習試合、日本ハム3-3阪神」(11日、タピックスタジアム名護)
日本ハムの新庄剛志ビッグボス(50)が故野村克也氏の三回忌にあたる11日、名護で阪神との練習試合に臨んだ。ファームの「BOSS組」から7人を先発起用し、打順はガラポンで決定。初回は全員セーフティーバント。試合中に外野芝生席から拡声器で指示を送るなど、自由奔放な“新庄式”をふんだんにちりばめた野球を、天国の恩師に披露した。
明るい口調で語っていたビッグボスが、少しだけしんみりとした。「三回忌でオレが監督になって、タイガースとやって引き分けに終わって、いいゲームが見せられた」。恩師への思いを、いつもよりゆっくりと話した。
初回から斬新な“新庄流”が飛び出した。藤浪に対してなんと全員がセーフティーバントを試みた。1番・上野は投ゴロ、2番・片岡はバントが空を切って三振、3番・宮田はバントをファウルして追い込まれ、最後は見逃し三振。三者凡退。それで良かった。
狙いは2つ-。藤浪の剛速球をバントすることはプロでも難しい。失敗を見越して「ベンチの選手たちに『なんで失敗するんだろう』って確認させたかった」。もう一つは「オレが何をしてくるか分からない」と思わせること。「相手のサードのポジション、九回まで前に来ていた。オレにとって勉強になった」とニヤリと笑った。
そして奔放な“新庄流”もあちこちに。試合前、選手がガラポン抽選器を回して打順を決めて大盛り上がり。そのメンバーもファームの「BOSS組」から呼んだ8人のうち7人を起用。8日のスタメンから全員を替えることで“横一線スタート”を実践した。試合中は外野芝生席に足を運んで小型拡声器で守備位置を指示し、カメラマン席で談笑するシーンもあった。
斬新かつ奔放-。「(試合中は)野村さんだったら、どういうサイン出したのかなって思った」。かつて学んだ“ノムラの教え”。さらに“新庄流”をミックスして、新たなスタンダードを作り上げていく。