ロッテ・佐々木朗 また出た自己最速163キロ 異次元の5回0封9K
「オープン戦、ソフトバンク1-0ロッテ」(5日、ペイペイドーム)
異次元の直球がビシビシ決まるごとにスタンドからどよめきが起こった。プロ入り初めてペイペイドームで先発したロッテ・佐々木朗希投手が、最長の5回を投げ2安打無失点、毎回となる9奪三振の快投。初回の三森、五回のリチャードと直球で2度バットをへし折った。球速も自己最速タイの163キロをマークした。
それでも令和の怪物は「良い悪いがはっきりしていた。全体的に納得のいくボールは少なかったんですけど、悪いなりに先発として、5イニングを投げられたのは良かったのかなと思います」。良くないと振り返る中で、鷹打線を封じ込めた。末恐ろしい20歳だ。
「あまり構えたところにいかなかった」と言うが、投じた直球36球のうち、23球が160キロ以上。直球の平均球速は160・14キロ。細かい制球が必要なのかと思うほど、球威で圧倒した。初回から帽子を飛ばしながらの力投。二回から飛ばないようにとサイズの小さい帽子に変えて臨んだが、以降も自然と帽子が飛んだ。キャンプ中、散髪に行けなかったことが要因だそうで「最後も脱げたので髪、切ります」とおどけてみせた。
これで実戦3試合、計10イニング連続無失点。「甘いボールを少なくして、コースの精度をあげていきたい」。次回は中6日以上、空けて先発する予定。今季開幕から1年間、ローテを守る目標を立てる令和の怪物が初タイトルを手にし、リーグ優勝の立役者になることを予感させる圧巻の投球だった。