ソフトバンク・藤本監督 「朗希警報」で異例円陣「打てないままならプロじゃない」
「オープン戦、ソフトバンク1-0ロッテ」(5日、ペイペイドーム)
異例の光景が佐々木朗への警戒感を示していた。三回の攻撃前、一塁側ベンチ前にはソフトバンク・長谷川勇也打撃コーチを中心に輪が作られた。打者一巡さえしていないタイミングでの円陣はシーズン中でもまれだ。ナインの表情にはオープン戦とは思えない真剣さがあった。
最速163キロをマークした20歳の豪腕に力でねじ伏せられた。五回までわずか2安打で無得点に終わり、9三振を喫した。「ちょっと考えなきゃいけないですね。打てないままで終わってしまったらプロじゃないんでね」。藤本博史監督の強い言葉は「警報発令」の合図だった。
さらに投球以外の面も想像以上。走者が出た場面でのクイックタイムは、プロでも速い部類に入る1秒1台前半を何度も記録した。
指揮官は「クイックもなかなか速い。良いピッチャーですね」と舌を巻き、「次(の対戦)はシーズンに入ってからだと思うけど、選手と打撃コーチにしっかりと話をしてもらって。球数を投げさせるとか、攻略法を考えて挑みたい」とリベンジを誓った。