オリックス・山本 初回「ぐちゃぐちゃ」でも5回0封6K オール直球で中田を3球三振

 「オープン戦、オリックス6-1巨人」(11日、京セラドーム大阪)

 降板後に見せた少年のような笑顔は充実感の表れだった。オリックス・山本由伸投手が最速155キロの直球とキレのある変化球で5回を6奪三振で無失点投球。「5イニング目でやっといい球が投げられた」とイニングを追うごとに投球の質が上がっていった。

 初回は「ぐちゃぐちゃ」と表現したように不安定。連続三振を奪うも「フォームがまとまらなかった」と2死満塁までピンチを広げた。ただ簡単には崩れない。絶好調の中田をオール直球で3球三振に斬り、力強く2度グラブをたたいた。

 二回以降も走者は許すが、本塁を踏まれる気配は全く感じさせない。五回、この日初めての三者凡退に仕留めるとベンチでは笑いが止まらなかった。

 「開幕まであと1試合」と18日の阪神戦(京セラ)に登板し、開幕のマウンドに上がることが有力だ。ただ、中嶋監督は「どうなんでしょう。色んなことを考えてみます」と明言はせず。指揮官がかたくなに明言しないのは、エースへの絶大なる信頼の裏返しかもしれない。

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