「オープン戦、西武７－５日本ハム」（１６日、ベルーナドーム）

　開幕スタメンへ、大きなアピールだ。日本ハム・ドラフト３位の水野（ＪＲ四国）は五回、西武２番手・与座の初球、内角に甘く入った直球を見逃さなかった。会心の一打は右翼席に飛び込む“プロ１号”ソロとなった。

　「１打席目に甘いボールを見逃してしまっていた。２打席目は悔いのある打席にしないように、初球から思いっきりいこうと。いい結果につながった」。新庄ビッグボスも推奨する、「ファーストストライクからバットを振れ」。実践した結果が本塁打となり「素直にうれしかったです」と振り返った。

　この日は七回にも左中間二塁打を放ち、打率は・３７５まで上がった。初回に近藤が負傷交代する中で、遊撃から中堅の守備につき、再び遊撃に戻った。スライディングしながらの好捕や深い位置からの大遠投。守備でも魅せた。

　５日の巨人戦では１死二、三塁からセオリーにないエンドランのサインに応えて２点適時打。“ビッグボスチルドレン”として期待に応え続ける。ぶれない目標は開幕スタメン。「届く位置にいる。気を抜かずにがむしゃらにやっていきたい」。この日は多くを語らなかったビッグボス。そのプレーはその目に焼き付いたはずだ。

　◆水野　達稀（みずの・たつき）２０００年７月３０日生まれ、２１歳。香川県出身。１７１センチ、７５キロ。右投げ左打ち。内野手。背番号４３。丸亀城西、ＪＲ四国を経て、２１年度ドラフト３位で日本ハム入団。広い守備範囲と俊足が魅力。高校時代は３年夏に甲子園出場。趣味はボウリングで自己ベスト２５８点。