広陵・西凌矢 兄の背中追うん打 顔もそっくり!阪神・西純の弟“甲子園デビュー”

 「選抜高校野球・1回戦、広陵9-0敦賀気比」(20日、甲子園球場)

 1回戦3試合が行われ、第1試合では3年ぶりの出場となった広陵が17安打で敦賀気比に大勝した。阪神・西純矢投手(20)の弟・凌矢外野手(3年)が代打で2点二塁打。注目のスラッガー・真鍋慧内野手(2年)は3安打1打点と打線をけん引した。第3試合は聖光学院が五回に打者11人の集中打で6点を奪い、二松学舎大付を下した。

 食らいついた打球が狭い三塁線を抜いた。兄の背中を追い、果たした鮮烈な“甲子園デビュー”。スタンドの歓声を背に受け、西は二塁へ滑り込んだ。「チャンスだったので(走者を)かえそうと思った。うれしかった」と心から笑った。

 背番号16。控えの外野手に出番が巡ってきた。7点リードの八回2死満塁の場面に代打で登場。中井監督から送られたジェスチャーは「気持ちで打ってこい」。追い込まれながら5球目のカーブにバットを合わせ、左翼線へ2点二塁打。本来はメンバー外だったが、大会前のメンバー変更で急きょベンチ入り。つかんだ一瞬のチャンスを逃さなかった。

 兄は2019年度ドラフト1位で阪神に入団した西純矢投手。帰省した今年の正月に顔を合わせ、大会前には公衆電話で連絡した。「『頑張れよ』と言ってもらった。野球人としてやっぱりすごいと思う」

 創志学園のエースだった純矢は2年夏の甲子園に出場。マウンドで躍動した姿をアルプス席で見て「自分も(甲子園に)立ちたい」と誓い、広陵の門をたたいた。「全国の中でも素晴らしい高校。広陵のユニホームを着て試合ができるようになりたくて」。抱いた夢を実現させ、17安打の大勝に貢献した。

 中井哲之監督(59)は「パンチ力があって思い切りが良い。練習熱心で真面目な子。よく打ってくれた」と褒めたたえた。趣味は読書で「小説が好き」と話す17歳は「次も絶対勝てるように」と闘志を燃やした。昨年、甲子園でプロ初勝利を挙げた兄・純矢。凌矢も、聖地でさらなる輝きを放つ。

 ◆西 凌矢(にし・りょうや) 2004年5月31日生まれ、17歳。広島県広島市出身。右投げ右打ち。外野手。180センチ、80キロ。阿品台中時代に所属した広島ボーイズではジャイアンツカップや春夏の全国大会に出場。高校通算は4本塁打。50メートル6秒4、遠投120メートル。

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