「選抜高校野球・１回戦、国学院久我山４－２有田工」（２２日、甲子園球場）

　有田工（佐賀）の８番・山口洸生内野手（３年）が１打席で左右両打席に立つ奇策で球場を沸かせた。二回２死無走者、右腕の成田に対して最初は左打席だったが、カウント２－２で右打席に変更。第２打席以降はすべて右打席で勝負を挑んだ。

　「自分はスイッチヒッターなので、相手を揺さぶろうとして変えました」と説明。もともと右打ちで昨秋の公式戦打率は．１９２。梅崎監督の指示で俊足を生かすべく、９番・相川とともに九州大会後から左打ちにも挑戦するようになった。

　「三遊間への低いゴロや、歩き打ちでボテボテを狙ってセーフになる」のが目的だが、この日は３三振。「これからも左も右もしっかり練習して夏に挑みたい」とブレはない。両打ちを完全習得して、もう一度甲子園に帰ってくる。