金光大阪・佐々木 涙の打席で同点四球、控えメンバーのグラウンド整備へ感謝の思い

 試合後、サヨナラ押し出し死球を受けた福冨龍之介(手前)に抱きつき号泣する金光大阪・佐々木駿弥(撮影・伊藤笙子)
 延長13回、打席に入る前に、金光大阪・岸本紘一(右)に肩を抱かれ涙する金光大阪・佐々木駿弥(撮影・高部洋祐)
 延長13回、同点となる押し出し四球を選び、感極まりながらガッツポーズする金光大阪・佐々木駿弥(撮影・高部洋祐)
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 「選抜高校野球・2回戦、金光大阪4-3木更津総合」(25日、甲子園球場)

 金光大阪がタイブレークの延長十三回に逆転サヨナラ勝ちし、初の8強を決めた。1点を追う延長十三回2死満塁では、1番・金光大阪の佐々木駿弥内野手(2年)が、打席に入る前に思わず泣いてしまう場面があった。

 佐々木は涙の訳を「メンバーに入っていない先輩たちが、雨が降った次の日でもグラウンドをきれいにしてくれていた。先輩たちに(恩を)返さないといけないと思った」と説明。同校にとって甲子園初勝利を飾った後、大雨に見舞われてぬかるんだグラウンドをレギュラーのために先に控えが整備していてくれていたことを思い出したという。

 この日は1安打ながら3三振。何とか走者をかえしたいという重圧に取り乱したが「主将の岸本さんが、焦っていた状況を落ち着かせてくれた」と佐々木。後輩の肩を抱いて諭した岸本紘一捕手(3年)は、「泣いてるんじゃないぞ。落ち着いていけ。自信を持って、覚悟を決めて打席に入れと言いました」と振り返った。

 その結果、同点の四球を選んだ佐々木は「落ち着いて打席に入ることができた。守備も打撃もまだまだで、チームのみんなに助けてもらっている」と感謝。「次は役に立つ1番打者になりたい」と飛躍を誓った。

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