「ソフトバンク４－１日本ハム」（２５日、ペイペイドーム）

　一生に一度の舞台で期待に応える投球だ。新庄ビッグボス率いる新チームの開幕投手に指名された日本ハムのドラフト８位新人・北山（京産大）。初回に先頭・三森に中前打を浴び、その後２死満塁となるが中村晃を二ゴロに仕留めて無失点。指揮官もベンチでガッツポーズだ。

　続く二回も２死から２四球を与えるが、今宮を右飛に打ち取り、２回２安打無失点。マウンドを後にする右腕を、ボスは真っ先にベンチ前で出迎えた。

　「失うものは何もなかった。持っているものをすべて出し切ろうと思った」と話す北山。オープン戦でも１度だけだった回またぎに「イニング間の緊張はあった。客観的に見ると、スゴい場所に立っていたんだと」と振り返るも「気持ちだけは切らさずに」と粘りの投球を展開した。

　ただ「内容は１軍で活躍しようと考えたら全然足りない」と反省も忘れない。「貴重な経験を糧に、これからの野球人生を歩みたい」。衝撃的なプロの第一歩から、早くも次の勝負へ視線を向けた。